

各地域の高校入試
高校入試特徴
千葉県公立高校入試の特徴
千葉県の公立入試は2月下旬に一回のみ、二日間に渡り行われる。一日目は英語・数学・国語、二日目は理科・社会と面接や小論文などの各学校が実施する検査が行われる。試験時間は、英語が60分で、それ以外は50分となっている。
千葉県の一番の特徴は、英語以外に国語でもリスニングが行われることである。時間は10分程度で配点が12点であるが、メモをきちんと取れれば大した難易度ではなく、実際に得点率も比較的高い。また、国語には配点が12点の条件付き作文(200字程度)も出題されるのでこちらも対策が必要となる。
合否判定に用いられる資料は、学力検査の得点、各校が定める検査の得点、調査書の3つであり、二段階の選抜が行われる。第1段階で募集人員の8割、第2段階で募集人員の2割を選抜し、それらの違いは学力検査と調査書の比重による。(高校ごとに比重は異なる。)調査書は、中学1年から中学3年までの中間・期末テストの成績を用いる。例えば、千葉県の公立トップである県立千葉高校は、学力検査500点、調査書67.5点、作文10点という配点になっている。合格のためには学力検査で9割近い点数を取る必要がある。
また、学区制が用いられているため、県内どこの公立高校でも出願できるわけではないので自分の住んでいる学区を知っている必要がある。自分の学区内と、隣接する学区内の公立高校は出願可能である。
埼玉県の入試
埼玉県公立高校入試について
埼玉県公立高校入試は、3 月初旬に行われる 1 回のみの学力検査の点数と調 査書(3 年間の各学年の9教科の評定)の合計で選抜されます。学力試験は国語・ 数学・英語・社会・理科の 5 科目試験です。数学と英語に関しては、比較的難易 度の低い共通問題と一部のトップ校(県立浦和、浦和一女、浦和西、市立浦和、 大宮、春日部、川口北、川越、川越女子、川越南、熊谷、熊谷女子、熊谷西、越 ヶ谷、越谷北、所沢、所沢北、不動丘、和光国際、蕨)で利用される難易度の高 い選択問題で構成されています。埼玉県の公立高校入試の特徴として数学の難 易度が他県に比べて毎年高いことが挙げられます。上位校に合格するには数学 をどのように攻略するかが重要になってきます。調査書は、各学年9教科の成績 を5段階評価した 45 点満点で利用します。学校ごとに比率は異なりますが、「1 年:2 年:3 年=1:1:2」「1 年:2 年:3 年=1:1:3」など、中 3 の成績を 2 倍や 3 倍にする学校が多いです。成績の他に生徒会活動や部活動などの実績を 点数化し、得点とします。合否判定は、判定基準を変えた第一次選抜(定員の 60~80%)と第二次選抜(残りの 20~40%)で行われます。学区制ではないため、 圏内のどこからでも全ての公立高校を受験可能です。

北辰テストについて
埼玉県の高校入試をする中学生はほとんどの人が受験する全県模試です。母 数が多いため、埼玉県内で自分がどの位置の成績なのかを知るのに信頼度の高 い試験です。北辰テストの結果で私立高校の確約(口頭での合格の約束)が取れ るため、利用する受験生が毎年多い特徴があります。 多くの私立高校での確約に必要となるのは 3 年次 7 月以降となるので、その 時期から受験生の数が大幅に増加します。北辰テスト自体は1年次からあり、試 験慣れのためにも早くから受験し始めることをお勧めします。公立、私立両方の 志望校判定ができるので、どちらの場合でも志望校決定に役立ちます。 試験は国語・数学・英語(リスニングあり)・理科・社会の5教科で、公立高 校入試の問題形式と似ています。出題範囲は学校の授業進度に概ね沿っていま す。各中学校で行われる定期テストに比べると難易度は高いです。北辰テストを 運営している北辰図書から過去問集などが販売されているので対策に役立てる こともできますが、まずは学校の定期テストに向けた学習を十分に行うことが 重要です。教科書範囲を逸脱することはないので授業をしっかりと理解してい れば、ある程度対応できると思います。高得点を安定して取るには、教科書の脚 注の部分(学校の授業では扱いきれない)まで読み込むことが大切です。

埼玉県私立高校入試について
埼玉県の私立高校入試は公立高校入試よりも早く始まり、多くの高校が一月 下旬に実施します。高校や募集区分によって試験日程が異なるので注意が必要 です。主に単願(合格したら必ずその高校に入学することを条件として受験)と 併願(他の私立高校又は公立高校を第一志望として受験)の二つに分類され、併 願の方は合格難易度が高くなります。 埼玉県の多くの私立高校では入試前に「個別相談会」を実施しています。学校 説明会と同じ時期に行われることが多いです。ここでは受験生やその保護者と 高校教諭の間で行われ、合格の可能性などを直接高校側と相談することができ ます。個別相談会には通知表、部活動の成績(賞状など)、資格の証明書(英検 や漢検)、模試の成績表を持参すると良いです。 埼玉県の私立高校入試では「確約」というものが存在します(慶應志木、早大 本庄、立教新座では確約はない)。埼玉県では北辰テストという会場模試が毎年 実施されています。北辰テストでの偏差値(主に 3 年次の7〜12 月の5回分の 上位2回分の平均値)を個別相談会で高校側に見せ、それが合格基準を満たして いれば、「入試を受けた場合の合格の可能性が非常に高い」と高校教諭から口頭 で伝えてもらうことができます。これが確約になります。個別相談会で確約が取れれば、この時点で合格が殆ど確定します。

都立高校入試について
例年、東京都の推薦入試は1月末、一般入試は2月末の日程で実施され受験料は一律で2,200円である。
・一般入試
学力検査は試験当日に獲得した点数、調査書点(内申点)は3年生の評定が利用され、学力検査と調査書点(内申点)を元に満点が1,000点になるように換算する。都立高校の学力検査と調査書の比率は7:3なので、学力検査の得点は700点、調査書点(内申点)は300点満点となり、総合成績の上位から順に合格となる。学力検査は基礎を重視した共通問題(マークシートテスト)がほとんどである。科目は、国語・数学・英語・社会・理科。
・例外)
日比谷、西、国立・戸山・青山・立川・八王子東・新宿・墨田川・国分寺は英数国が自校作成問題、白鷗、両国、富士、大泉、武蔵は英数国がグループ作成問題、国際高校は英語が自校作成問題となっているので過去問をきちんと見ておくことをお勧めします。
また調査書は、学力検査を実施する主要5教科の点数はそのままで、実技4教科は2倍となっているので注意が必要である。
・推薦入試
調査書で記載される評定は中3のみ。9教科5段階45点満点の評定、または9教科のABC3段階の観点別評価が使用される。(大半は5段階の評定を使用)
個人面接(全校で実施)、集団討論(殆どの高校)に加え、小論文または作文・実技検査・学校指定の検査のうち、必ず1つ以上が行われる。
個人面接は、出願時に志望理由等を記入した提出した自己PRカードを資料にして実施され、受験生1人につき10分程度行われます。
集団討論は、5・6人のグループとなり、テーマを与えられ討論をする。討論の内容からコミュニケーション能力や協調性、思考力・判断力・表現力などが評価されます。討論の進め方は学校によって違なります。
選考は調査書と当日検査を各学校が決めている配点で点数化しておこなう。配点は、調査書点(内申点)を50%以下とするルールがある。その合計得点の上位から順に合格となる。